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【論文・プレスリリース】磯センター長、射場上級研究員らによるオミクロン株流行期のCOVID-19感染後の罹患後症状の発生率とリスク要因に関する論文が公開されました。

この研究では、東京都品川区、筑波大学、大阪大学と共同で、東京都品川区在住の2022年7~8月(いわゆる第7波)にCOVID-19に罹患しHER-SYSに登録された20~69歳までの感染者8,392人の罹患後症状と、性別・年齢をマッチさせた非感染者6,318人を比較しました。その結果

  • 感染者における罹患後症状の頻度は8%と、非感染者での2か月以上続く同様の症状の頻度と比べて約2倍高いことがわかりました。
  • 味覚障害、筋力低下、嗅覚障害、脱毛、ブレインフォグ、集中力低下が感染者に特徴的な症状として見出されました。
  • 女性、基礎疾患のある人、COVID-19の重症度が高かった人では罹患後症状の頻度が高い一方、感染前にワクチンを接種した人では罹患後症状の頻度が低いことがわかりました。
  • 罹患後症状がある人においては、感染から約半年経過後も5%が日常生活に深刻な支障があると回答しました。

この結果から、オミクロン株流行期の軽症者を中心とする一般集団においても、COVID-19による罹患後症状が、より長引くことが示されました。

論文:https://doi.org/10.3201/eid3007.231723
プレスリリース:https://www.ncgm.go.jp/pressrelease/2024/20240701.html