コンテンツにジャンプ

トップページ > 新着一覧 > 【論文・プレスリリース】磯センター長らが、健診で把握された循環器疾患のハイリスク者において、健診後の医療機関受療タイミングが短いことと循環器疾患の入院・全死亡リスクの低下との関連が認められ、その英語原著論文がプレスリリースで紹介されました。

【論文・プレスリリース】磯センター長らが、健診で把握された循環器疾患のハイリスク者において、健診後の医療機関受療タイミングが短いことと循環器疾患の入院・全死亡リスクの低下との関連が認められ、その英語原著論文がプレスリリースで紹介されました。

磯センター長らによる英語原著論文「Timing of clinic visits after health checks and risk of hospitalization for cardiovascular events and all-cause death among the high-risk population」が国際科学誌Atherosclerosisに掲載され、その内容が国立国際医療研究センターのプレスリリースで紹介されました。

全国健康保険協会(協会けんぽ)は、健診や特定保健指導の受診率の向上、受診勧奨を受けた要治療者の医療機関受診率の向上等に努め、ハイリスク者に対する重篤な疾患発症の予防に尽力しています。
本研究は、その健診事業および健診後の受診勧奨事業に着目し、健診所見上の重症化ハイリスク者の受療行動が、その後の循環器疾患による入院や全死亡のリスクを低減するかを疫学的に明らかにすることを目的としました。
協会けんぽの匿名化された健診・レセプトデータを用いて健診所見上の重症化ハイリスク者412,059人のコホートを構築し、Cox比例ハザード回帰モデルを用いて健診後の医療機関への受療の有無・タイミングと脳卒中、虚血性心疾患、心不全による入院および全死亡リスクとの関連を検討しました。その結果、医療機関受療タイミングが短いことと循環器疾患による入院と全死亡のリスクの有意な低下と関連しており、そのリスク低下は脳卒中と心不全による入院でより大きく認められました。
生活習慣病予防政策において、重症化ハイリスク者に対してより早期に医療機関の受療を促すことの重要性が支持されました。

論文:
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0021915023053303?via%3Dihub

プレスリリース:
https://www.ncgm.go.jp/pressrelease/2023/20240123145952.html